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【W杯予選】山口蛍の劇的弾で勝利!内容乏しく厳しい戦いが続く

2016.10.07

01_ms1_5135ph_asia_txt|日本の窮地を救った山口蛍のシュートで劇的勝利!

窮地に立たされていた日本を救ったのは、後半22分に途中出場していた山口蛍だった。

1−2で敗れたUAEとの初戦と同様、日本は前半25分に原口元気のゴールで先制するも、後半15分にFKからイラクに追いつかれていた。追加点を奪えずにいた日本は、試合終盤になるとDFの吉田麻也を前線に加えてパワープレーに打って出る。途中出場していた浅野拓磨がシュートチャンスを迎えるが、ゴールネットを揺らすことができずに、6分のアディショナルタイムは刻々と過ぎていく。

そうして迎えた後半45+5分だった。前線に張っていた吉田が、左サイドで相手DFと競り合いファウルを受ける。これで得たFKから清武弘嗣がゴール前にクロスを送ったが相手にクリアされる。そのこぼれ球に走り込んだのが、山口だった。

山口は右足を一閃。抑えの利いたシュートは低い弾道を描いてゴールに突き刺さった。

土壇場でスコアを2−1とした日本は、イラクに勝利。引き分けていれば、W杯出場がまた一歩後退していただけに、山口の得点はまさに起死回生の一発だった。

あまりに劇的な決勝弾だったため、勝利の余韻に浸って内容を忘れてしまいそうになるが、日本が見せたプレーは決して賞賛されるものではなかった。

03_ms1_4648|内容は乏しく、浅野、小林ら途中出場の選手も活かせず

いつも通りの4−2−3−1システムで臨んだ日本は、本田圭佑と酒井宏樹が担う右サイドで多くのチャンスを作り攻め込んだが、前半に決まったのは原口の1点だけだった。

確かに得点となった前半25分のカウンターは美しかった。相手からボールを奪うと、ドリブルで突破した清武が右サイドの本田に展開する。パスを出した清武はそのまま外側を走って本田を追い越し、リターンをもらうと、ニアにラストパスを送った。一緒に長い距離を走ってきた原口がそれに合わせる。ヒールキックで流し込むと、GKの股を抜けてゴールは決まった。

貴重な先制点を決めた原口が「本当に内容はまだまだだと思う。勝ち点3を取ることができたことだけは良かった」と振り返ったように、後半になると、追いかけるイラクが前掛かりになったこともあったが、押し込まれる場面は増えた。イラクは日本以上にチームとしての戦術が徹底されており、つなぐところでは日本以上にショートパスを駆使してゴール前に迫っていた。また、サイドからのクロスでも好機を演出していた。

日本はと言えば、前半こそ、一方のサイドで起点を作って大きくサイドチェンジすることで縦への突破を試みたが、後半になると、本田をはじめとする海外組の足も止まり、闇雲に攻める回数が格段に多くなった。縦に速い攻撃はなりを潜め、DFの背後を狙うパスも少なかった。後半30分にようやく浅野を、後半36分に小林悠を投入したが、そのときにはイラクも自陣に引きこもっていただけに、DFの裏に走り込む動きを得意とするストライカーの特徴を最大限に活かすことはできなかった。

02_ms1_4638|プレーの質が光った清武と強気なプレーが際立った原口

そうした状況の中で気を吐いていたのが先制点をアシストした清武と、それを決めた原口だった。清武はサイドに流れては味方を追い越し、ゴール前では絶妙なスルーパスを選択した。原口は先制点でも長い距離を走ってゴール前に飛び込んだように、前を向けば多少、強引であろうとも積極的に仕掛けて本田や岡崎にクロスを供給した。

指揮官であるヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、この試合前に戦術ではなく、精神面を勝利に必要なものとして挙げてしまっているところは気がかりだが、まさにそのメンタルを一番見せたのは原口だったのではないだろうか。

W杯出場を見据えたとき、ホームで引き分けていれば、痛い結果だっただけに、続くオーストラリア戦に向けて勝利したことは何よりも大きい。原口も言っていたようにこの試合は勝ったことだけがすべてである。内容は乏しく、その戦い方からは未だ未来は見えずにいる。このままでは世界は疎か、アジアでも苦戦は必至だろう。劇的な勝利の余韻に浸っていれば、厳しさを増していくアジア予選でも苦しむばかりだ。

文:SOCCER PUSH UP! 編集部
写真:佐野美樹

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