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大迫が競争意識に火を付ける2得点でオマーンに快勝!【キリンチャレンジカップ2016】

2016.11.11

ms1_4557|大迫が先発起用に応え、2得点と結果を残す

ロシアW杯出場を懸けたアジア最終予選の大一番・サウジアラビア戦を前に行われたオマーンとの一戦に、日本は4−0で快勝した。ヴァヒド・ハリルホジッチ監督は、6人の交代カードをすべて使い切り、今回、代表に招集した多くの選手たちにチャンスを与えた。

予選とは異なり、久々の親善試合とあって、前線では齋藤学、中盤では永木亮太、最終ラインでは丸山祐市と、これまで出場機会を得られずにいた選手たちが先発に名を連ねた。その影響からか、試合立ち上がりこそ硬さが見られた日本だったが、前半25分過ぎにダブルボランチの永木と山口蛍が、より前にポジションを取るようになると、相手陣内に押し込む回数が劇的に増えていった。

そうした状況の中、結果を残したのが1トップに抜擢された大迫勇也である。

迎えた前半32分だった。高い位置で永木が奪い返したボールを齋藤が拾うと、清武弘嗣につなぐ。相手がペナルティーエリア内に引いていたこともあり、余裕のあった清武は中を見ると、ゴール前にクロスを上げた。それに反応したのが大迫だった。DFの前に出て、うまくヘディングで合わせると、かつてのホームグラウンドで待望の先制点を奪った。

ドイツで揉まれるストライカーが輝いたのは、これだけではなかった。前半42分、サイドに開いていた清武が、自ら中にボールを持ち運ぶと、本田圭佑とのワンツーから、大迫に縦パスを通した。素早く前を向いた大迫は、冷静に切り返してDFを交わすと、今度は右足でシュートを決めた。

メンバー発表の際にハリルホジッチ監督が語っていたコメントが思い起こされる。

「特に得点率を高めるという点において、我々は統計を見ているのだが、ビッグチャンスはかなり作れている。ただ、ゴール前の仕留めるところを伸ばさなければいけない。そういった理由で、より得点の取れる選手を探している」

大迫はゴールという結果で、指揮官が課題としていたテーマに解答したのである。

ms1_4432|テンポを作り、トップ下で存在感を示した清武弘嗣

また、前半のピッチで存在感を示していたのが、大迫の2得点をアシストした清武だった。テンポの良いパスと、ときおり混ぜるドリブル。そして的確な状況判断によって、チームを支配し、また試合をもコントロールしていた。

両サイドである本田と齋藤がやや中央にポジションを取り、SBが攻撃参加するスペースを作り出していた前半、トップ下の清武は流動的に動き、逆に自らがサイドでパスを受ける状況もあった。大迫が決めた2点目は、まさに清武が外から中へと動き、相手のギャップを突くことで生まれた得点だった。

外から中、中から外へとボールや自らが動くことで、清武はチームとしての攻撃のバリエーションを増やすことに大きく貢献していた。

また、得点やアシストこそなかったが、齋藤も前を向けば、危険な存在へと化した。前半25分には得意のドリブルでサイドをえぐって折り返すと、本田がシュートする好機を作り出した。また、前半31分にも齋藤のチャンスメイクから大迫がシュートする場面もあった。

ms1_5236|試合終了間際に小林祐希が得点。ただ、後半は攻撃が停滞

前半を2−0で折り返した日本だが、次々と攻撃的な選手を送り込んだ後半は、それぞれが結果を、そして持ち味を発揮しようとするあまり、攻撃が淡泊になり、逆に停滞する結果となった。

ハリルホジッチ監督は、後半16分に大迫と本田を下げて、岡崎慎司と浅野拓磨を送り込む。さらに、その後も小林祐希、久保裕也、原口元気、そして最後はDFの森重真人を投入した。

後半18分には、本人も思わず苦笑いを浮かべたほど、やや幸運な形で浅野がPKを獲得すると、これを清武が決めてスコア自体は3−0となった。さらに試合終了間際にも、原口が折り返したこぼれ球を、小林がシュートすると、代表初ゴールを記録した。

結果的に日本は、前後半合わせて2点ずつを奪ったが、大迫以外はポジション争いに強烈なインパクトを残すことはできなかったと言えるだろう。

後半25分には、浅野の折り返しを岡崎がシュートする場面もあったし、久保も後半27分に、DFが密集する中でうまく反転してシュートしたように見せ場を作った。それぞれ、1度ないしは2度、好機を迎えたが、ゴールという結果を出すことはできなかったのである。それだけに、つかんだチャンスを、確実にゴールという結果にむすびつけた大迫の決定力がなおさら際立って写る。

それも含めて、ハリルホジッチ監督は、試合後に「良い面もあれば、悪い面もあった」と総評したのであろう。それでもハリル・ジャパンが抱える海外組のコンディションという課題においては、一石を投じる試合になったのではないだろうか。アピールを続けなければならない大迫や原口、さらには齋藤といった選手たちは、今後への期待を十二分に感じさせてくれた。また、試合終了間際にゴールを決めた小林も、トップ下もできるだけに、ボランチのポジションからスルーパスを狙うなど、個性を見せ、新たなる競争をもたらしそうな爪痕を残した。

15日に行われるサウジアラビア戦は、ホームで戦うとあって、勝ち点3を確実に狙わなければならない試合となる。それだけに、香川真司や長谷部誠ら、これまでの主軸の起用が手堅く考えられるが、このオマーン戦は、日本代表の競争意識を強く芽生えさせる一戦になったに違いない。

この試合で、先発した本田ですら、結果を出し続ける必要はあるし、途中出場した岡崎や、ベンチで戦況を見守っていた香川にも、さらなる闘志を、火を、付ける一戦になったはずだ。

文:SOCCER PUSH UP! 編集部
写真:佐野美樹

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