[2015年シーズン成績]J1年間順位1位 23勝5分6敗73得点30失点
ACLに出場するG大阪、浦和、FC東京と比較すれば、昨シーズンのJ1王者である広島は、戦力的に恵まれているとは言えないだろう。リーグ戦とACLを並行して戦う今シーズンではあるが、補強を見てもスタメン候補になりそうなのはFWピーター・ウタカくらいである。これも昨シーズンのチーム得点王ドウグラスが抜けた穴を埋めるためであり、戦力の上積みとは言えない。他はDFキム・ボムヨンとMF宮吉拓実であり、彼らが広島のスタイルに馴染むには時間を要するだろう。四日市中央工業高校から獲得したMF森島司に至っては、将来を見据えた補強であり、こちらも即戦力とはならない。そうした状況で広島は、ACLとJ1連覇の偉業に挑むことになる。
ただし、それでも選手層が薄いと感じないのは、若手の台頭が目覚ましいからだろう。昨シーズン、クラブワールドカップで経験を積んだMF茶島雄介はゼロックススーパーカップでスタメンに名を連ね、MF丸谷拓也も途中出場ながらピッチに立った。背番号10となった浅野拓磨は、五輪予選を経て、さらにストライカーとして成長しており、シーズン終盤に出場機会を得たDF佐々木翔も今や水本裕貴に取って代わろうとするパフォーマンスを見せている。森保監督の試合経験を積ませながら、選手たちを成長させていくという手腕が、まさに花咲こうとしている。
その一方で、若手の台頭にベテランたちも負けじと存在を誇示している。FW佐藤寿人はゼロックススーパーカップで先制点をもぎとり、エースが自分であることを結果で証明した。MF森﨑和幸も卓越した戦術眼でゲームをコントロールし、MFミキッチも相変わらず積極的なドリブル突破で仕掛けていた。少しでも手を抜けば、ミスをすれば、ポジションを奪われるという危機感は、練習の質を向上させ、チームにさまざまな相乗効果をもたらしている。それこそがまさに森保監督の手腕の真骨頂といえるところだろう。
ドウグラスが抜けた攻撃は、また新たなる形を模索していくことになるが、DF千葉和彦、DF塩谷司、水本もしくは佐々木が形成する堅守は健在である。大崩れすることはないだけに確実に勝ち点を重ねていくはずだ。大黒柱であるMF青山敏弘、DF千葉和彦の代わりはいないため、彼らが負傷などすると厳しくなるが、ACLで若手が経験を積めば、さらに戦力は向上するだろう。シーズン序盤は日程的にも厳しいが、そこを乗り切れば、J1連覇も再び見えてくる。
[移籍IN&OUT]
>IN
ピーター・ウタカ(清水)、キム・ボムヨン(山形)、宮吉拓実(京都)、大谷尚輝(熊本)、長沼洋一(昇格)、森島司(四日市中央工業高校)
>OUT
山岸智(大分)、ドウグラス(アル・アイン)、ビョン・ジュンボン(清水)













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