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攻めるしかない鹿島を浦和はどう迎え撃つ?第2戦は両者の特徴が逆転する【JリーグCS決勝 第2戦】

2016.12.02

■Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦
2016年12月3日(土)19:25 KICK OFF @埼玉スタジアム2002
浦和レッズ vs 鹿島アントラーズ

|2点以上を奪わなければならない鹿島はいつ攻撃のギアを上げるのか

決勝戦らしい手堅い試合運びだった第1戦を受けて、決着がつく第2戦はスペクタクルな展開が予想される。年間首位の浦和が、アウェイの地で鹿島を1−0で下したからである。この結果により鹿島は、第2戦で2点以上を奪わなければならない状況になった。一方、浦和は勝利すればもちろんのこと、引き分け、さらには0−1で敗れたとしても優勝が決まる。

とにかく鹿島は得点を奪わなければならず、その状況が浦和のホームで行われる第2戦を、より魅力的に、より面白くする。

第1戦は、後半11分に興梠慎三が倒されてPKを獲得すると、それをキャプテンの阿部勇樹が決めたことで、ゲームが動いた。追いかける展開となった鹿島は、守備的に戦っていた前半とは異なり、両SBやボランチも前への意識を強めたことで、ゴールこそなかったが、巻き返した。一方、前半はかなり押し込んでいた浦和だったが、先制後は多少、受けに回る時間帯が増えた。それでもGK西川周作、DF遠藤航、槙野智章を中心とした守備陣は焦れることなく、鹿島の攻撃をゼロで抑えきった。

そうした状況を踏まえると、第2戦で鹿島はまず攻撃を念頭に置き、浦和は守備を意識して戦うことになる。そこでポイントとなってくるのが、鹿島が攻撃のギアを上げる時間帯だ。第1戦ではマッチアップした駒井善成、関根貴大と激しい攻防を繰り広げた左SBの山本脩斗がテーマを掲げる。

「(第1戦の後半は)前半に比べて高い位置でプレーしたことによってクロスも上げられた。その駆け引きも含めて、どこで、どの時間帯で攻撃に打ってでるか。2点は取らなければいけないですし、そこも含めて良い準備をしたい」

攻撃に重点を置く鹿島が、開始早々に得点を奪えば、浦和は攻守のどちらに比重を傾けるかが難しい状況になる。“もう1点奪われれば、鹿島に優勝をさらわれてしまう”——そうした意識が、守備陣のラインを下げさせ、前から行こうとする攻撃陣とのギャップを生む可能性すらある。浦和としてはチームとしての完成度であり、力量が問われることになるが、逆に0−0で試合が推移すれば、無理にリスクを冒す必要はなくなる。それこそ第1戦と同様の攻撃を狙い続けて、相手が綻ぶのを待てばいい。

|浦和は試合展開と状況に応じたプレーが求められる

カギを握っているのは、両ダブルボランチである。第1戦で鹿島の永木亮太は、主に浦和の攻撃を司る柏木陽介をマークし、彼の配球によって作り出される決定機を阻止した。だからこそ、阿部が前に出て武藤や興梠にラストパスを送ったのだ。第2戦では永木、小笠原満男の2人とも、守備のバランスは保ちつつ、ペナルティーエリア前へと顔を出せるかが、ゴールを奪えるかどうかのポイントとなる。

ただし、そうした状況になれば、浦和は得意のショートカウンターでゴールを狙える舞台が整う。3バックや阿部、柏木がボールを奪い、素早く武藤や李忠成につなげられれば、一気に相手ゴールに迫る展開を作り出せる。GK曽ヶ端準、DF昌子源、ファン・ソッコといった守備の要は、数的不利をも覚悟して対応できるかだ。

また、永木と小笠原が攻撃的なポジショニングを取れば、第1戦よりも柏木が自由にボールをさばける状況になる。そうした状況が作り出せれば、浦和が理想とする形での攻撃も繰り出せるようにすらなりそうだ。

自慢のKLM(興梠、李、武藤)が第1戦では厳しいマークに遭い、思うように機能しなかったが、相手の守り方が分かった第2戦で修正できるかにある。サイドをうまく使うのか、それともコンビネーションで中央をこじ開けるのか。もともと連係の完成度は高いだけに、第1戦は大きな判断材料となり、改善されそうな予感も漂っている。
一方、鹿島にとってプラス材料を挙げるとすれば、ケガを負っていたMF柴崎岳が、第1戦で途中出場し、出色のできばえを見せたことだろう。キープ力と展開力のある柴崎が中盤に入ることで、前線、中盤はパスが出てくると信じて走り込むことができ、両SBも積極的に駆け上がることができていた。

それぞれ第1戦の結果をどう捉えるかに尽きる。ちなみに鹿島のFW土居聖真は悔しさを滲ませながら、第2戦に向けて、こう口にした。

「第1戦の戦い方をベースにして、さらに攻撃的に行くしかない。相手にアドバンテージがあるだけに、失点を恐れずにいかなければ。個人的には、多少のリスクを負ってでも、前から行くことが大事だと思います」

一方で浦和のMF武藤雄樹はこう語った。

「(第1戦の勝利は)確かにアドバンテージですけど、すごい大きい差かと言ったら、そうでもない。仮に次の試合(第2戦)で1点奪われたとき、チームとして守り切るのか、それとも1点を奪いに行くのかも考えなければならない。それを踏まえたら、まだ気持ち的には0−0という考え方みたいなものですね」

鹿島からしてみれば、大きなアドバンテージを与えてしまったことになり、浦和からしてみれば、第1戦の勝利も大きなリードではないと話す。その心理面がどう試合に影響するのか。

すべては鹿島の攻撃次第。前半から鹿島が攻撃に打って出れば、手堅かった第1戦とは別の意味で、決勝戦に相応しい展開が見られるはずだ。

戦前ではしたたかな鹿島と、精密な攻撃が魅力の浦和という定評だったが、第1戦を終えて、その状況は逆転した。浦和は今シーズンを年間首位で終えた“したたかさ”を見せられるか。一方の鹿島は、堅守を捨てるほどの“攻撃的な姿勢”を打ち出せるかになる。

文・原田大輔

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